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ニッカー×渡邊洋一さんのワークショップ「ポスターカラーで描くアニメーション背景美術の世界」に参加してきたのでレポートするよ

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こんにちは、しんせつなペイトです。

先日、山本文房堂さんで開催されたニッカー×渡邊洋一さんのワークショップに参加してきました!

想像していた以上にとても楽しいワークショップだったので、レポートという形でご紹介したいと思います!

7月・9月にも同じような内容でイベントが開催されるようですので、お近くにお住まいの方はぜひ参加してみてください!

何回も言うけど、めっちゃ良かったです~~!!

目次

「ポスターカラーで描くアニメーション背景美術の世界」について

アニメーション業界の第一線で活躍するプロを講師に招いて、トークセッションとニッカーポスターカラーを使ったアニメーション背景美術のオリジナル技法を学ぶワークショップを開催します。
普段見ることのできないプロのテクニックにふれることができるデモンストレーション、体験、トークと盛りだくさんの3時間!
アニメ業界を志す学生さんから、不透明水彩を学びたい方、「あの空を自分で描いてみたい」という方におすすめします。

山本文房堂 公式HPより

上記は山本文房堂さんでもらったチラシから抜粋させてもらいました。

記載されている通り、アニメの美術監督をされている渡邊洋一さんのトークやデモンストレーションを間近で見れる他、実際に自分で空を描いてみる体験会もありました。

詳細はイベントのレポートで記載しますが、まずはワークショップに参加した理由について触れたいと思います。

ワークショップに参加した理由

まず前提をお話しておくと、ペイトはかなりの出不精です…笑

子供が生まれてから友達と外で遊んだのは3回という、びっくりするくらいの引きこもり人間なので、今回のワークショップも参加するかずっと迷ってました。

おうち大好きマン!

そんな腰の重たいペイトが、3時間もあるワークショップに参加したいと思った理由がこちらです笑

①プロの技を実際にこの目で見てみたかった

まずはこれが一番の理由でした!プロが目の前で絵を描いてくれるなんて、ごくごく普通の社会人をやっている限り滅多にできない経験です。

You Tubeなどにもプロのメイキングがいくつも挙がっていますが、スマホで動画を見るのと実際に目の前で見るのは違うだろう、という思いがありました。

また、講師である渡邊洋一さんは数々のアニメで美術監督や背景美術を担当されている方で、過去こちらのツイートがバズっていました。

ペイトも見かけたことがあるツイートで、「あっという間にすごいのが出来上がってすごい!(語彙力)」と思っていたので、ワークショップに参加したいという気持ちが強まりました。

②技術力向上とモチベーションのUP

2番めの理由としては、「背景を描くのが苦手なので上手くなりたいから」です。

アニメの背景ってめちゃくちゃキレイじゃないですか…アウトラインを引かずに、絵の具の濃淡で描いていくことに憧れがあり、できればその技術を盗みたいな~~~と思って参加しました。

なお、渡邊洋一さんの技術力が高すぎて全然盗めなかった模様

また、これはペイトだけでは無いと思うのですが、こういった機会に触れるだけでも、絵を描くことについてのモチベーションがかなり上がります。

周りの環境から良い影響をもらいたいと思ったのも参加した理由の一つです。

③ワークショップやオンライン講座が流行っているから

これはどちらかというと、ブロガーとしての立ち位置からとなりますが…

コロナ禍ではオンライン、コロナ禍が明けた今はオフラインという形で、著名なイラストレーターが講師を務める有料の講座やワークショップというのをここ数年でよく見かけるようになりました。

理由としては色々とあるかと思いますが、下記のようなものが挙げられるでしょうか。

  • コロナ禍でZoomなどのオンライン環境が急速に整っていった
  • おうち時間が増え、自宅でできるオンライン講座に注目が集まるようになった
  • 社会人の学び直し(リカレント教育)というのが日本に根付いてきた

ペイト自身はというと、興味はあるものの中々手を出せずにいたので、タイミングよくこのワークショップを知り「これはチャンスだ!」と思いました笑

イベントのレポート

さて、お待たせしました!早速当日のイベントについて触れていきたいと思います。

なお、ブログに書いてもOK!と許可頂いています~

開始時刻は10:00。場所は我らが山本文房堂さんです。オープン時間は11:00なので店舗自体は開いておらず、従業員用通用口から入らせていただきました。

いつもは展示会に使われている地階スペースが、ワークショップ用になっていて机や椅子が並んでいます。

新鮮~!!!ちなみに遅刻しそうだったので、自転車で爆走してましたw

絵の具や使う資料など、キレイに並べていただいてました。もうすでにテンションが上がってきます。

自分で持ってくるものとして、雑巾とエプロン(もしくは汚れてもいい服)、筆記用具の指定があったのですが、雑巾は用意してくださってました(ありがとうございます!)。

筆も絵の具も筆洗も全て山文さんの方で用意してくださって、至れり尽くせり…!

エプロンは、自分が持っているものが(プレゼント企画で当たった)シュミンケのエプロンしか無かったので諦めました。

地階スペースは、『アニメーション背景美術原画展』も開催されているため、数々の原画が並んでいました…!

これは『AKIRA』の美術監督、水谷利春さんの原画。AKIRA大好きなので思わず写真を撮ってしまいましたw

面白いな~と思ったのが、ほぼすべてのキャプションに制作時間が載っていたこと…!

しかも、1時間以内で描かれた作品が多かったです…!

イベント中に、渡邊さんが「一日に何枚も描かなければいけないから、効率的に仕上げていく必要がある(かなり意訳)」というようなことを仰っており、「仕事で絵を描くこと」というのがどういうことなのかを少しだけ感じることができました。

当日のスケジュールとしてはこんな感じでした。

  1. アニメーション背景美術についてのトーク
  2. 空のデモンストレーションと体験会
  3. 即興お題のデモンストレーションと、描きながらの質問回

アニメーション背景美術についてのトーク

①のトークでは、美術監督のお仕事についてや、絵の具や筆・紙といったアニメーション背景の現場で使用されている道具についての説明を、ニッカーの社長が直々に行ってくれました。

エッ?! 社長…?!?!

ニッカーの人も来られているとは思ったのですが、普通そこは営業の人とかでは…?!

と、思ったのですが言えるわけ無いので、ブログで言っちゃう

なお、社長はニッカーの公式You Tubeチャンネルでもトークされているので、ぜひご覧ください!

ジブリの美術監督である、武重洋二さんのメイキングももちろんすごいのですが、トークも面白かったです^^!

第二回も楽しみにしてます~♪

ちょっと話が飛びましたが、トーク部分では紙や筆・絵の具のことが詳しく聞けて、沼民としてもとても楽しめました。

なぜニッカーさんの絵の具が60年以上もアニメの背景原画として使われているのか、実際にメーカーさんから話を聞けると重みが違いますね…

デモンストレーション①「空と雲を描く」

さて、トークの次は、1つ目のデモンストレーション「空と雲を描く」です。

数々の筆と絵の具!絵の具は机の上に17色程度出してありましたが、実際に使用したのはもっと少なかったです。

水張りをした後に、ポスターカラーのホワイト・ライトブルー・セルリアンブルーの3色でグラデーションを作っていきます。

実際にこの後自分でも描いていくのですが、このグラデーションを作るというのが思っていたよりも難しかったです…!!

自分が塗ると、グラデーションがムラになって色の境目ができてしまう~~!

先程作ったグラデーションに雲を描いていく様子。ホワイトで雲を描く前に、筆で空の色を抜くそうです。

塗り方についての説明や、業界の裏話、参加者の質問に対する回答などを行いながら、あっという間に仕上げていらっしゃいました。

自分でも空と雲を描いていく

渡邊さんのデモンストレーションのあとは、実際に自分で描いてみます。

自分でやってみると分かるのですが、これが結構難しい…!

参加者の机を、渡邊さんやニッカーの社長・妻倉さんがぐる~っと周っておられ、「絵の具の水分量、これくらいでいいでしょうか?」「もう描き始めても大丈夫ですか?」「雲の影の付け方が難しいです…」と言った一人ひとりの質問に答えていらっしゃいました。

他にも、「最初は難しいのでどんどん描いていきましょう!」や、「皆さんとてもお上手ですね!」と言った感じで温かい言葉をずっと掛けてくださって、描きやすい環境を作ってくださっていました。

そんなわけで完成したのがこちら。いつもの透明水彩の感じと違って、アニメっぽい感じじゃないでしょうか…!

ちなみに、使っていた丸筆はニッカーと名村大成堂が共同制作した蒼鷹でした。

蒼鷹、次に買う筆リストに突っ込みました!

デモンストレーション②即興デモンストレーション

最後に、参加者からいくつかお題を募り、そこからイメージを膨らませて描いていく、即興デモンストレーションタイムです。

「天使のはしご」「朝焼け」「クジラの形の雲」「ウユニ塩湖」「雨上がり」など参加者が自由にお題を伝えていきます。(少しうろ覚えなので、間違ってたらすみません💦)

言葉をもとに、ラフを描かれていました。

水張りをしたら着彩スタートです。

ポスターカラーは最初から濃い色を乗せていくので、淡い色から進めていく水彩住民としてはドキッとします笑

グラデーションを重ねていっています。ここからは、どんどん出来上がっていく様子を画像でご覧ください。

朝焼けの雲。

更に細かく雲が描かれていきます。

途中経過も、細かく参加者に見せてくださいました。

朝焼けの絵を乾かしている間に、クジラの形の雲も描いてくださいました。

お話されながら描かれているのですが、参加者からの質問にも答えてくださっています。

「海らしさ」を表現するために、海面に岩が描き入れられました。岩と、その影を描くことで、ウユニ塩湖の様な鏡面を表現されています。

最後に、細部を調整されています。写真を撮り忘れたのですが、溝引きを使って細かく海面に線を引かれてました。

20~30分くらい仕上げの時間を取られており、素人の私からすると「仕上げにこんなに時間を掛けるんだ…!」と驚きでした。

神は細部に宿る、という言葉がありますが、まさにその言葉通りだなと実感しました。

完成した作品も撮らせていただきました!

使用した絵の具の名前を控え忘れていてめちゃくちゃ後悔しているのですが、青は「フレンチ」と仰ってたのでフレンチブルー、オペラ(これはボトルを確認したので間違いないはず)、ピンク、黄色いのは多分レモンイエロー…?の4つをメインに使ってらっしゃいました。

混色で様々な色が生み出される瞬間は、まさに魔法のようでしたよ~!

デモンストレーションが終わるとワークショップもおしまいです。最後に渡邊さんがまとめの言葉を仰って解散となりました。

3時間という長丁場でしたが、あっという間に終わりました!午後に二部も開催されるのですが、午後の会も受ければよかった~と思ったほどです笑

参加して思ったこと・良かったところ

冒頭で、参加しようと思った理由が3つあるとお伝えしました。

  1. プロの技を実際にこの目で見てみたかった
  2. 技術力向上とモチベーションのUP
  3. ワークショップやオンライン講座が流行っているから

実際に参加してみて思ったことですが、やはりプロが目の前で絵を描いてくれるというのはものすごく得難い経験でした…!

プロの筆さばきを見れる、という技術的な点もですが、今回トークをしながらの実演会。

仕事で絵を描くことに対する姿勢、業界のお話などなど、現場の方からしか聞けない貴重なお話をたくさん聞けたのがとても良かったです。

渡邊さんやニッカーの社長・妻倉さんが何を話されたのかは、(実は)この記事であまり書いてません。

なぜなら、ぜひワークショップに参加して、ご本人からお話を聞いてほしいためです…!

手描きの背景美術については、需要はまだまだあるものの担い手となる人がどんどん減っていっていると仰ってました。(今はデジタルに慣れた人がほとんどだそうです)

折角社長が来られていたので、ワークショップが生まれた経緯をきちんと聞いておけば良かったのですが、おそらくこういった現場の状況もあるのかな~と思っています。

今回のワークショップ、残りは京都・富山・札幌で開催されるそうです!また、ツイートでは「他:リモート」と記載がありオンラインの開催も予定されていると思いますので、ぜひ皆様ご参加されてみてください^^

まとめ

というわけで、ニッカー×渡邊洋一さんのワークショップ「ポスターカラーで描くアニメーション背景美術の世界」のレポートでした!

コロナ禍が落ち着いて、こういったオフラインのイベントに参加できるようになったのはとてもありがたいことですね。

普段不透明水彩を扱わない人でもとても楽しめる内容でしたので、お近くで開催の予定がありましたら、ぜひ参加されてみてください~!

ニッカーのポスターカラーも欲しくなってきたペイトでした!

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